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日本の領土問題

鈴木英輔

日本語の「言語空間」から離れて、イギリスののどかな町でBBC CNNだけでテレビのニュースを視てロンドン・タイムズ紙を読んでいると、ひと昔まえ岸信介が「日本の新聞は本当のことを書かないから読まない!」と記者会見で怒っていたのを思い出した。全くそのとうりだと思う。

 

  日本が今直面する領土問題のすべてが、(1)勝手に敗戦国日本のドサクサ紛れに米国の傀儡政権によって引かれた李承晩ライン、そのなかに組み入れられた竹島、(2)相互不可侵と第三国に対する中立を定めた1941年の日ソ中立条約を破棄してまでソ連の対日参戦を求めた米国、その見返りとして南樺太千島列島のすべてをソ連に与えたために失った「北方領土」、それと(3)かつては琉球王国の領土であった尖閣諸島、よって「琉球王国」が新たに「沖縄県」として日本に編入された時点から日本の領土になった。ただ、不幸にも、大東亜戦争に負けた故に沖縄は米国の軍政下に長らく置かれ、尖閣諸島も必然的に米軍の施政下に置かれたのだ。その米軍の施政下に置かれていた沖縄県が日本本土に復帰したのだ。当然尖閣諸島はその中に入っている。でなければ、どうして日本の一市民が今でも尖閣諸島の地主となり得るのか。

 

  現在の日本の領土問題は、すべてアメリカがアメリカの国益のために種をまき、なぜ、どのような経緯を経て今の状況があるのかを全て熟知しているのにも拘らず、自国の国益のために、 最も重要な「同盟国」と煽てていた日本の領土問題に対して「中立」の立場をとるとぬかしている。ジョージ・ブッシュ(息子)大統領が「俺につけば味方だ、で無ければ敵だ」と恫喝されて動く日本。「北方領土」、「竹島」そして「尖閣諸島」の問題に対して、日本が持つ唯一の「同盟国」であるアメリカに何も言えない属国日本。政治家も、官僚も、学者も、マスコミも、みんな同じ穴の住人だ。みんな宗主国アメリカの造った「閉ざされた言語空間」の中で踊らされている。

 

気をつけよう、気をつけよう。